【ウォークマン】が日本発のイノベーションとなった5つの理由
日本発のイノベーション
日本発のイノベーションで世界を席巻した商品といえば、皆さんは何を想像されますか?そう、かのスティーブ・ジョブスも認めた【ウォークマン】が思い出されますよね。
しかし・・・
ウォークマンの、いったい何処がイノベーションだったんでしょうか?
一見、ただの小型のテープレコーダーですよね?
少し掘り下げてみたいと思います。
1、録音機能を排除した
実は当時、既にソニーには小型テープレコーダーのアイディアを実現化した商品が存在していました。小型テープレコーダー「プレスマン」から録音機能を取り除き、音質を向上させ、再生専用のステレオプレーヤーをつくることが「ウォークマン」に繋がる第一歩となりました。
2、ヘッドホン型ステレオプレーヤーの登場
1979年に初代ウォークマンが発売された際、同時に発売されたヘッドホンが「MDR-3」だ。これこそが、ソニーのポータブルヘッドホンの祖といっても差し支えない。23mm径というサイズのドライバーユニットを採用し、これまでにない軽量さを実現したMDR-3は、外出時にも気軽に持って行けるコンセプトで人気を博した。(参照)ソニーヘッドホン進化の歴史 PART2 | おすすめコンテンツ | The Headphones Park | スペシャルコンテンツ | ヘッドホン | ソニー
(参照)ソニー、ジョブズにカスと呼ばれる日まで - NAVER まとめ
いまでこそ常識となっている持ち運びが出来るオシャレな小型ヘッドフォンは、ウォークマンのイノベーションと共に世の中に登場したんですね。
3、充電式ガム型電池の登場(初代には無い)
30代以上の人はご存知だと思いますが、それまでの携帯機器には『充電』という概念はありませんでした。持続時間が短い「単五」などの乾電池を使用していました。
ここに充電という概念を持ち込んだのもウォークマンだったんですね。しかも、板ガム型の充電器は、それまでの乾電池に比べてスリムでコンパクトな設計に成功しました。ここで高い日本の技術力が活かされました。
4、コンセプトの明確化
ウォークマンの商品名は、当時流行していたスーパーマン、TPS-L2のベースとなったプレスマン、「屋外へ持ち出して、歩きながら、動きながら楽しむ」というコンセプトをもとに、当時の若手スタッフによって考え出された。
若手スタッフの意見は何時の時代でも貴重ですね。
5、創業者の熱意
「こんなのを作ってくれ」とアイデアを出したのは、70歳を過ぎた井深で、「これはいけるぞ」と商品化に熱中したのは60歳に近い盛田である。 彼らは、自分の年齢にも、過去の経過や成功にも捉われることがなかった。絶えず好奇心に満ちあふれ、若者の生活にアンテナを張り、新しい商品提案を支持する感性と、何よりも熱意を持ち続けていた。
最後に
どうでしょう?
ウォークマンのどこがイノベーションだったか少しご理解頂けたでしょうか?
最後にSONY元会長、盛田昭夫さん(故人)の名言で締めくくりたいと思います。
新しい、いいと思ったことは実行する勇気が必要である。ソニーはアイデアがいいと言われるが、じつはアイデアはそれほどずば抜けて良くはないのである。アイデアのいい人は世の中にたくさんあるが、いいと思ったアイデアを実行する勇気のある人は少ない。我々はそれをガムシャラにやるだけである。」盛田昭夫