アイディアの力で金メダル【背面跳び】
スポーツ競技にもアイディアがあった
皆さんはスポーツの世界で革命を起こしたアイディアといえば、何を思い出しますか?ほとんとの人は、この飛び方を思い出すのではないでしょうか?
(参照)背面跳び - Wikipedia
そう、背面跳びです。
人類が最初からこの飛びかたをしていたとは思えませんね。
この背面跳びが登場する以前は「ベリーロール」という、お腹をバーにかぶせるように飛ぶ飛び方が一般的でした。そしてベリーロール以前は、体を立てたままで斜めにハードルを飛ぶようにして踏み切る「挟み飛び」が一般的でした。
しかし、アメリカのディック・フォスベリーという選手が初めて背面跳びを取り入れ、なんとメキシコオリンピックでは金メダルを受賞しています。
この背面跳び、一体どのようなアイディアで生まれたのでしょうか?
背面跳びが生まれた瞬間
少し長いですが、Wikipedeiaから紐解いてみましょう。
自己流で走高跳を始めたフォスベリーは、高校に入り記録を伸ばすためにベリーロールを取り入れようとした。しかし彼にとってはベリーロールは非常にやりにくい跳び方であった。記録会でベリーロールをうまく跳べなかったフォスベリーは、得意であるはさみ跳びに途中から切り替えて跳ぶことにした。バーの高さがあがってしまってから切り替えたので、はさみ跳びで越えるには腰を大きく上げなければならないと彼は意識した。
その結果、跳躍中に身体が地面と平行になるほど腰を上げてしまった。バーを越えることは出来たが、フォスベリーにははじめ自分の身体がどうなったのか分からなかったほどであった。身体が地面と平行になる感覚にインスピレーションを与えられたフォスベリーはそのあと、背中を地面に向ける跳び方に磨きをかけていった。しかし背面跳びは当時は誰もやっていなかったので皆の笑いものになり、フォスベリーの跳び方を嘲笑するためにわざわざ来る人がいるくらいであった。
(参照)背面跳び - Wikipedia
多くの人に笑われながらも練習を繰り返し、最終的にオリンピックで金メダルを取ったフォスベリー。アイディアを形に変えた見事な成功者ですね。
これは余談になりますが、初めてフォスベリーが背面跳びを披露した大会では、審判団が慌てて協議したそうです。違反だと感じる審判がいたのでしょうね。
我々が素晴らしいアイディアを出した時、もしかしたら違反と言ってくる人がいるかもしれません。でも、そういうときはフォスベリーを思い出しましょう。本当に良いモノであれば、そのまま世界中の人が取り入れることになるのですから。